2022/12/13 00:21
まこも茶はまこも(真菰)の葉を乾燥・カットし、焙煎をしたものを指します
飲み口はほうじ茶のようで他の野草茶などと比べてもすごく飲みやすく、後口はごはんをしっかり噛んだときのようなほのかな甘みがあります
一般的には、排泄系への作用を感じる方が多く、体に溜まっている余分なものを出してくれるデトックス作用を期待して飲まれる方が多いです
焙じる理由はそのままでは味がかなり淡いためだと考えられます
まこも茶は大きく分けて適当な大きさにカットしているタイプと細かくカットしティーパックにしているタイプがあります
カットタイプは、作り手によってカットの細かさと焙煎の深さが違うのでその違いを楽しむことができますが、ハーブティーと同様にポットに入れて一定時間蒸らしてから淹れるか、やかんで煮出すかして飲むため淹れるのに一手間かかります
ティーパックは、熱湯を注ぐだけで淹れる手間が少なく飲めますが焙煎の深さを目で確認することができません
葉っぱは、7.8月頃の葉がしっかり成長して色も深い緑になっている頃のものの葉先に近いものを使用するのが多いですが、早い時期の若葉で作る人や10月以降の葉を使う人もいます
実際みたケースでは、11月に売られてるもので葉の根元寄りのところを使い、中には枯れて色が抜けてるものが混ざっているものがありました
個人的にはたぶん粗悪品なのではないかと思いましたがまこも茶の味の差は繊細でわかりにくいので飲んだことない人にはその差はわかりにくいかもしれませんね
当方のまこも茶は8月の深緑の葉を一本一本刈りとり乾燥させます
この時期は蒸し暑いですし、乾燥時はカビてしまうリスクもあるため収穫環境としては1番酷であります
しかし、秋になりまこもたけができ始めたもの以降の葉は、まこもたけに栄養がいっているせいか色褪せて緑が薄くなっていき、時期によれば枯れていきます
以前時期で比べてみると、夏の深緑の方が2杯目を淹れてもおいしく飲めますが、秋以降のものだと味が出なくなりました
その経験も踏まえて我々は8月末くらいまでを目安に順次収穫していきます
葉のカットは非常に手間ですが、どこにも負けない細かさにしています
これは、細かくカットすることで少量の葉でしっかり成分を抽出させるためです
すごく面倒ですが、飲む方が少量でもしっかり味わいやすいようにしたいとのことでそこに手間をかけてやっています
焙煎はこだわりの中浅煎り
浅すぎると味が薄くなりますが、深く焙煎するほど焙じた香りが強くなってまこも茶特有の後口の甘みが感じにくくなり、焙煎した苦味(えぐみ)が出て喉がザラつく感じが出やすくなります
中浅煎りにすることでやや味は繊細になりがちですが、少しくらい煮出し過ぎてもえぐみが出ないようになりまこも茶の後口のうまみを味わっていただけるように仕上げております
それぞれ農家さんのやり方がありますのでどれが正解というわけではないかもしれませんが、それらの違いを感じながらいろんなまこも茶を味わってみていただけたら楽しいかもしれませんね